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■童楽寺コラム「ひとこと」【コロナ禍の無常、子ども達と一緒に「鬼滅の刃」から元気をもらう!!】

2021/07/05

  • 童楽寺コラム

■童楽寺コラム「ひとこと」【コロナ禍の無常、子ども達と一緒に「鬼滅の刃」から元気をもらう!!】

いつまで続くのか、コロナ禍の中で、「無常」という言葉を痛感せずにはいられない日々が続いています。「無常」という言葉からは、「むなしさ」という言葉だけが連想されてしまいます。

しかしながら、考え方を変えれば、むしろ、新しい生活様式によって、日本のみならず全世界が新しい価値観によって、生まれ変われるチャンスを秘めているともいえます。人は誰しもが、平穏無事に過ごしたいと願っていますが、「無常」に耐え、辛抱しながらも、新しい生活様式を物心両面でもって、インストールすることで、「無常」を「むなしさ」から「幸せ」に変換できるはずです。

そんな「無常」を痛感する日々の中、子ども達と一緒に過ごしていると「元気」と「勇気」をいただきました。それこそが、ご存じの「鬼滅の刃」。竈門炭治郎(かまどたんじろう)という少年たちが、鬼を退治する物語です。

鬼と戦う少年の口からは、女に騙されて借金苦に陥った人、親から虐待を受けた人、鬼になってしまった母親を殺してしまった人、一方、鬼の口からも、病弱な父親の薬代を稼ぐあまり、スリを続けていたため、失望してしまった父親が自殺する、遊郭に売られた妹が人間に焼き殺されてしまう、現代にも通じるような壮絶な物語が展開されます。

自分自身が苦しいときに、たまたま声をかけてきた相手が、善人であったのか、鬼であったのか、わずかな差の結果である、そんな物語でもあります。この物語には、児童虐待、貧困問題、コロナ禍の現代社会を風刺した「無常」なる問題が、次から次へと続出します。

なぜ、ここまでも「鬼滅の刃」が、大ヒットしたのか。炭治郎少年らの心の優しさが、被害者だけでなく、鬼にさえも向けられる。「無常」から「幸せ」なる世界に巡り着く、そんな心温まる背景が、視聴者の方々を釘付けにする所以でしょう。

コロナ禍の中で、複雑な家庭環境をはじめ、現代社会を風刺した「無常」なる問題に対して、共感力に溢れた炭治郎という少年こそが、「無常」の世界から、新しい「幸せ」なる世界にインストールされた姿なのかもしれません。

新型コロナウイルス感染症により、お亡くなりになられた方々、ご遺族、ご関係者の方々に謹んで哀悼の意を表しますと共に衷心よりお悔やみを申し上げます。重ねて、最前線で昼夜を問わず医療現場で従事されている方々に、心からの敬意を表すると共に、感染拡大防止、一日も早く事態が終息し、平静な日常が戻ることを、童楽寺でも子ども達と共に朝勤行で祈念しています。

【童楽寺住職】【童楽寺ホーム管理者】安武隆信

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